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怒濤の中島みゆき。

nakajima
中島みゆきの初期の曲のなかに「世情」というのがある。
これは、70年代後期に放映された学園テレビドラマで使用され
にわかにクローズアップされてきた名曲だ。
あれから、30余年。
今でも、こんな曲を書いて歌えるのはこのひとだけだろう。
当時は、中島みゆきを聴いているといえば、「ネクラ」呼ばわりされていた。
「うわっ〜〜〜、クラぁ〜〜〜〜ッ!!!」というような
言い方でチャカされたりしたものだ。
別に、ネクラでも何でもいいのだが、
なぜ、ネクラがいけなかったのか、市民権を得られなかったのか、
その理由が今でもわからない。
あの頃の時代は、そんなにポジティブだったか、
そんなに、前向きな時代だったのだろうか。

その中島さんを先日、観て来た。
前回観たのは2007年秋なので、約3年と少しぶりだ。
毎回観ているわけではないのだが、アルバムはほぼ完全網羅的に
聴いている。
何が、どこが、好きかと言われるとひとことではいえないが、
ひとことで言ってしまうと(どないやねん)、
「ロックンロール」なのである。
中島さんの楽曲はロックなのだ。
それは、詩、メロディー、アレンジ、どれをとっても
ロックンロールなのである。
まあ、これはぼくが感じているだけなのでひとによれば、
何を言う、と反発するひとがいるかも知れないが。
※感想は個人差があります。と注釈をつけておこう。

では、なぜロックだから好きかと聞かれると、
ロックが基本的に好きだからである。(どないやねん×2)
ぼくは中高生から英米のロックを聴いて育った。
中島さんの音楽には、それらに共通する熱いものがあるのだ。
中島さんが、何を聴いて育ったとか、音楽のルーツなどは全く知らないが、
一体どのような環境に身を置けば、あのような
人を引き込む曲を書けるのだろう。
詩よし、メロディーよし、アレンジよし(若干マンネリ感否めませんが)。
そりゃこれだけの楽曲を30余年も創り続けていれば
マンネリにもなるさ。編曲の瀬尾さんもそれは解っているだろう。(と思う)
しかし、この「マンネリ」こそがファンをつなぎ止める手法なのかも
知れない。実際、ぼくがそうだ。
そうそう、ここで、こう来る!みたいな、先が想像できる部分がよくあるのだ。

ライブは、もちろん良かったし、胸が打ち震えるような曲も歌ってくれた。
休憩をはさみ3時間余のライブ。
この歳で、毎回これだけのステージをこなす。
しかも声量もはんぱやない。
もう、なんというか月並みな言葉では語れないのが中島さんだろう。